【購入したときの記事】
tayusuto41hekuro.hatenablog.com
「青春とは嘘であり、悪である」
この言葉に出会えたおかげで僕は、もう戻って来ない大切な青春をドブに捨てぼっちを謳歌しました。
どうも、メインヒロインのはずなのに一番人気がないゆきのん推しのたゆすとです。
遅くなってすみません。
やっと、やっと「やはり俺の青春ラブコメはまちがっている」(長いので以下”俺ガイル”)の最終巻に当たる14巻を読破しました。
本当は一週間前に読み終わってたけど、面倒くさくて書いてなかったというのはオフレコで。
ので、以下ひとつひとつの台詞から一字一句、行間に至るまで全て読んだ感想です。
14巻 感想
前半はガハマ成分多め。
ものすごくガハマさんから寂寥感を感じた。一番馬鹿っぽく見えるけど、一番置かれてる状況や二人の感情を分かっているから、どこか遠慮して行き詰まっていて。
いつもこの関係を壊さまいと繋ぎ止めていたからこそ、どこか弱々しくて、ひたすらに悲しかった。
こういう子がひたすらに損をするんだよなぁ……如何にも負けヒロインっぽく感じた。それでもめちゃくちゃ可愛かった…
あとガハママが可愛かった。ガハママルートの執筆を強く要求する(NTR必至)
そして彼女らだけでなく、読者も待ち焦がれた比企谷八幡の決断。
もう何年も前から待ち焦がれた主人公、比企谷八幡の選択。
それは実質的に「雪ノ下雪乃」を取る選択でした。
やはりというか、1巻とこの14巻の表紙や登場人物の名前の順番から察してたというか。誰とも結ばれずに最後までぼっちで終わるだとか、三人で友達ENDだとか色々な可能性も想像したけど、まあそりゃここに落ち着きますよね。
思えば、八幡とゆきのんを引き合わせたのも平塚先生でした。この二人なら…と、奉仕部なる部活を立ち上げ一箇所に纏めた、ある種の仲介役、キューピット。
そこに、当時から好きだった八幡にクッキーを渡すべく、作るのを手伝う相談を奉仕部に持ち掛けたガハマさん。そこでまさかのまさか、奉仕部に八幡が居たと。そして何だか奉仕部の空間が居心地良く感じて、その空間に加わったと。そして関係は拗れて行って、彼らの青春は捻れて行って…
それでその偽物の関係に終止符を打つべく、行動に出た八幡のやり方は最後まで捻ねくれていて。
「お前の人生を歪める権利を俺にくれ」「その対価として全部やる」
そして「あんたの人生を、私にください」・・・こんな告白重すぎる…w
もしかしてゆきのん重い女? でも平塚先生の言う通り、「好き」の一言では伝わらない、こんな重すぎる告白の言葉でも片付かない感情をお互いに持っていたんだなと思います。それでも感情を伝えたい相手に伝えるなら言葉を紡ぐしかなく、なるべく簡潔に述べるしかなく出て来たのがこの告白の言葉だったのかなと。
それでも全てが伝わる訳は無かったんだけど、触れたときの熱だけが確かに伝えていた。なんてサブタイなんだ…!と震え上がっちゃいましたよ。
ほんと毎巻毎章サブタイが秀逸だなと思っていたんだけど、最後だからか今回だけは更に磨きがかかっていた。「タイトルを付けるなら最後に添えたい一言を付けろ」とかつてどこぞの作家が言った言葉は的を射てるなと思いますた。
妄想では、てっきり「好き」という言葉で告白して、終いにはキスしたり抱き合ったりするのかな?と思ったけど、そんなラブシーン一切無かった。ラブシーンと言えたこのシーンでもゆきのんが八幡の胸に頭を預けて凭れるだけで。それでもすごくドキドキキュンキュンしたのは、きっと作者の描写が上手いんだろうな。
いやきっとじゃない。基本的に主人公の一人称視点で物語は進むから、ヒロインの感情なんて主人公からして見ればあまり分かったもんじゃない。じゃあそれをどう表せばいいのかって、そりゃ無意識的な行動や言動だよねっていう。それでも補完できない部分は、12巻から「Prelude」や「interlude」としてヒロイン視点からモノローグで感情が表現されてたけど。でも僕は、俺ガイルは主人公の捻くれた一人称視点だからこそ味が出ていると思っていて、あまりヒロイン視点から物語を描いて欲しくなかったから、ヒロインの感情が体の動きに無意識的に出て、それを八幡の一人称視点から文章で表現している方を評価したいと思っている(なんか上からになってるけど決して上から物を言ってるつもりじゃないんですほんとなんです~!)
だから、キャラクターの感情をモノローグで表現するだけでなく、特にキャラの感情が行動や言動として出る描写が凄く上手かった。
その後のゆきのんとのイチャイチャも、ゆきのん推しの僕としては大歓喜。
特に415Pの挿絵は可愛すぎるだろ。いつも学校で制服姿しか見かけない同級生の、休日の私服姿って萌えるよね。
八幡にあまり見慣れないツインテを突っ込まれて、学校ではあまりしない→じゃあ休みの時だけか→休みの時もあまりしない、のくだりが「可愛いかよ」って思ったところで思考停止、いや思考放棄しました。完全に尊みが深すぎて語彙力が死んじゃってますねぇ~これは。
その後、タピるシーンでゆきのんの不意打ちインカメツーショットに心をやられ、八幡が結婚式を挙げる会場がここだと誤解する流れに尊く感じ、第9章の最後に直球で愛の告白をし直してくれたシーンにはグッと来て、下のニャンちゅうの画像みたいになりました。
これが世界から色が失われた瞬間でもあった。
‘‘八雪‘‘最高! 俺ガイル12巻を待つ間、心を補填するために俺ガイルSSを読みまくってた頃を思い出すぜ!
それから平塚先生との別れ。
「リア充爆発しろ!」とか言いつつ、最後までめちゃくちゃ良い先生だったよ……この先生が居なければ彼ら彼女らは出会わなかったし、奉仕部も存在しなかったし、この物語すらも有り得なかったんだよなぁ。ってかリア充爆発しろって死語なの嘘でしょ?
こういう『恩師』と呼べる先生と巡り会いたい青春だった……
ゲーム版では、フルメタのテッサ√ばりに無茶苦茶なシナリオの平塚先生√が有るらしいから、こっちで僕が結婚してあげようと強くおもいましたまる
あと、とつかわいい。かわなんとかさんかわわ。和食麺処サガミじゃなくて相模はまあいいや。
あざといろはす、三大ヒロインなるか?と思ったけど惜しくも二大ヒロインに留まりあました(ファンの数的には三大ヒロイン)
結局いろはすは八幡にどんな気持ちを抱いていたのだろう。少なからず、八幡に色んな感情を抱いていたんだろうと勝手に思っていますw
今巻ではあまりフィーチャーされず、あまりピックアップもされなかったので、もっと出番や八幡との重要シーンみたいなものを増やして欲しかったなと思ったり思わなかったり(どっちなんだよ) 最後まであざとカワイイ後輩でした。
みんなのお米...じゃなくて妹の小町も可愛かったよ(適当)
そして一番最後のシーン。
八幡とゆきのんが残った仕事の処理を元奉仕部部室に、なんと小町が奉仕部入部届を提出に。いやもう奉仕部存在しないんだけど...と思っていたところ、いろはすがやって来て、実は彼女が裏で色々とやってくれていて、奉仕部が無くならずにそのまま残ることが明らかに。
早速部活動開始!という所で、第一相談者がやって来る。勿論その子が挨拶だけでガハマさんだと分かっちゃって。
それで持って来た相談のセリフがこれ。「あたしの好きな人にね、彼女みたいな感じの人がいるんだけど、それがあたしの一番大事な友達で...。でも、これからもずっと仲良くしないの。どうしたらいいかな?」
・・・これはズルいでしょ。今まで全然部室にも来なくて、会いもしなくて、出番すら無かった彼女がここで登場。その彼女が打ち明ける『好きな人』も『好きな人の彼女みたいな感じの人』も間接的な表現に見えて今までと比べたら断然に直接的な表現だからすぐにそれが誰を指しているのかが分かっちゃうし、間接的で直接的に告白されてドギマギしてしまう。
長くなりそうだからどうぞ掛けて、と促すゆきのん。うん、今日だけじゃ終わんなくてずっと続くと思うから、と肯定するガハマさん。それに、きっとずっと続くと思うからとなあなあで話をつけるゆきのん。
そして綺麗に最後の一行でタイトル回収。
また見開き1ページをふんだんに使った最後の挿絵もズルいんだよなぁ。もうこの最後の一行に共感せざるを得ない。
本当に最後も、いや最後まで一貫して、この青春は間違っていたよ。間違い続きだったよ。
恋愛したら、彼女ができたら、もうそれってアナタの青春ラブコメ間違って無くない?とも思ったけど、存分にアオハル(青春)を楽しんでるくせに、やはりどこか捻くれていて、ず~っと1巻から14巻まで間違いまくりでした。
13巻辺りとか話重かったからなぁ。
賛否両論別れてるけど、僕は好きです。アニメで人気に火が点いて何百万部と売れたけど、次第にファンが離れて行って、終いには酷いラストを迎えて、残った読者の数はもう...なんていう作品など山ほど見て来ました。
それらに比べたら、本当に全然マシですよ。妹がエロゲー好きのラノベみたく、どこか納得行かない終わり方でも無かったし、はが〇いみたいにただでさえ全てが酷いのにラストは目も当てられぬほど酷い...という訳でも無かった。
みんなが肯定的に捉えられる気持ちの良いラストを迎える作品なんてそうそうないし、完結せずに作者が失踪する作品でさえもザラなんだから、それに比べたら本当に良い終わり方だったと思いますよ。
俺ガイルが特別好きな作品だからだとか、自分が好きなヒロインのENDだったからだとか、お気に入りの生徒を贔屓する先生のような個人的な感情は勿論抜きで。
ほんと酷い終わり方だったら、たとえ好きな作品とはいえ本気で叩こうと思ってたからね。
まあ実はそういう本気で嫌いになって叩こうと思わされる作品ってそうそう無いんですけどw は〇ないだけはぶっ(ry
改めて全巻を通して
(☝改めて俺ガイルシリーズ全巻棚から出し、撮影。壮観です。あと埃がえげつない)
1巻から14巻まで、0.5巻刻みの短編集まで全て読んだ感想としては、徐々に巻数を重ねるごとに話が重く拗れて行き、徐々にライトノベルから恋愛小説へとシフトして行ったという印象です。
最初はラッキースケベやメイド服イベントなど、ぜってぇ編集に書けって言われて書いただろ!と思うような展開が多かったけれど、TVアニメが放送され一気に固定ファンが増えてから、一気にラノベっぽさを逸脱した渡先生の書きたいものが書かれるようになったかな?と。
それはTVアニメ2期以降の作品の空気感にも出ていると思います。本当にTVアニメ1期までに消化した話辺りまではラノベ色が、この最終巻からは考えられないくらいに強かった。まあ他のラノベ作品と比べたら当時から少し外れた位置に居たんだけども。
物語が最終章に突入した12巻以降からは、3巻で約二ヶ月間の出来事を描くという弛みさ、TVアニメの原作消費も含めペース配分が間違っていたというのは拭い切れませんが、きちんと完結させなければという熱意から一字一句が丁寧に紡がれており、完結までの話の持って行き方もとにかく丁寧で慎重だなと感じました。そりゃだって一巻辺り一年ほど練られて書かれてる訳ですから…きっと終わらせ方も相当苦労して考えられたのだなと。
また、この最終巻ではページ数が500ページ超えという軽い辞書並みの厚さに、「おいもうこれライトノベルじゃねぇじゃん!どこが‘‘ライト‘‘だよ!」と思わず書店で手に取った際にツッコんじゃいましたよw
内容の重さも、文章も全然‘‘ライト‘‘じゃない。もはや恋愛小説だよ。主人公が捻くれていて、主な読者層は若年層のオタクだけど。
でも、相変わらず時事ネタやアニメネタが多くて、ヒロインが可愛くて萌えて尊くて、主人公が存分に捻くれていてけれど好感が持てて、読了して「面白かった」と思えるのが、ああ、俺ガイルだなと。これが俺ガイル節だなと。
ライトノベルにしては文章という外面的な部分も、ストーリーやキャラクターなどの内容という内面的な部分も完成度が高い作品です。
ただ一つ、気になる点が。主人公・比企谷八幡は、高1の春に車に轢かれそうになった犬を助けたところその車に轢かれて、無事入院する羽目になり高校生活初っ端から出鼻をくじかれたからぼっちになった、という設定があります。
で、八幡を轢いた車は雪ノ下家の車であり、助けた犬はガハマさんの飼い犬だという事が後に明かされるのですが、後者だけ八幡は知りません。だから、最終巻でガハマさんが「実はあの時助けてくれた犬、実はサブレなの…」と始めて、「高1のあの時からずっと気になってた。そして高2になって同じクラスになれて嬉しくて…それから奉仕部で関わって行くうちに気が付いたら好きになっちゃってた…」とでも告白すると思ってたんですが、結局最後まで八幡にはその事実を明かされないんでしょうか。これが負けヒロインの運命(さだめ)なのか!?
絶対これは壮大な伏線だと1巻を読んだ時から勝手に予想を巡らしていたのですが、どうやらガハマさんの告白に繋がるほどのそこまで壮大な伏線では無かったようで。
あとぽんかん先生、1巻から比べて凄まじく絵が上手くなってますね… ホワイトボックス的な作品で仕事をしてキャリアアップしたからかな?
えちえちで可愛いヒロインたちの挿絵はどれも神でした。12巻と14巻の表紙のゆきのんが最高です。
これまでからこれからへ
これから、未アニメ化の12巻から14巻の最終章の内容がどうアニメ化されるのか、楽しみで仕方ありません。
あのシーンはどう映像化されるのだろうとか、このシーンは声優さんはどういった演技をされるのだろうとか、プロムのダンスシーンはどうキャラが動くのだろうとか。本当に色々考えちゃう。これってもしかして恋?
ほんとに、原作は完結したからあとはアニメだけ。feelさん頼むよ?落ちこぼれフルーツタルトにはならないでよ?
まだこの作品とはもう少しだけ付き合いがありそうです。まあ終わっても、ずっと心に残り続ける、個人的に好きな作品であり続けるんでしょうが...
結局最後まで思ったことや考えたことなど感想が上手く纏まらず、右顧左眄、遅疑逡巡してしまいました 。が、とりあえず何かは書かなければ...と勝手に使命感に囚われ、キーボードをタイピングする指の動きと勢いに任せてさっと書いた結果がこれです。
自分に文才が無いのは百も承知。
約5000文字と絶対自分だったら一語一句隅々まで読まないような長さになってしまいましたが、もうろくに推敲もせず投稿してやるです。
私に残された時間は少ないの...!
それでは、次は「俺ガイル おかえり」でお会いしましょう。
「俺ガイル!!!」になるかもね。 (※TVアニメは「俺ガイル 完」です)
※この記事は、12月11日に(一瞬だけ)投稿した記事を多少改稿したものです
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